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LivingAnywhere Commonsでテレワークをしながら色んな場所を旅してみる。〜伊豆下田編(1)〜

「海がみたいな」

「LivingAnywhere Commons」の拠点を利用してテレワークを実践するにあたり、一番最初に思い浮かんだのが、「海の近くの拠点がいい」ということでした。全国に8箇所(2020年11月1日現在)ある拠点の中で唯一該当するのが、伊豆下田の「LivingAnywhere Commons 伊豆下田」でした。ほとんど迷わず、僕は最初の目的地をそこに決めました。

2020年の2月までの2年半、フィリピンのセブ島というところに住んでいました。職場がセブ島の市街地にありましたので海こそ見えはしませんでしたが、どこにいても海の気配を感じる常夏の島で、日本に帰国しご縁があって、富士山がとても美しく見える町、山梨県の富士吉田市に移住してからも、なんとなく「水のある場所が恋しい」という感覚を拭うことができませんでした。

そんな僕にとって、この伊豆下田への移動そのものが、すでに一種の良質なエンターテイメントでした。静岡県の御殿場駅行のバスを降り、東海道本線に乗り換えて沼津から熱海に抜けたところで、僕の視界には真っ青な海が飛び込んできました。

熱海駅を出発し、伊豆急下田駅までの車窓からは、空の青を写し込んだかのような太平洋の美しい海がどこまでも広がっていて、大島や新島といった伊豆諸島を左手に見ながら南へとゆっくりと下ってゆく1時間半の列車の旅は、それ自体がとても特別な意味を持つもののように思われました。これから始まる生活に対するかすかな期待に身を委ねながら、終着駅である「伊豆急下田駅」の改札を出たのでした。

LivingAnywhere Commons 伊豆下田 概要

LAC伊豆下田は、伊豆急下田駅から徒歩10分ほど、地元の人が「河岸端(かしっぱた)」とよぶ稲生沢川に面し、静かな橋のたもとにあって、もとは造船所の社員寮だった4階建ての赤い屋根の建物を部分的に改装して、宿泊施設として提供しているということでした。

木のぬくもりが温かい玄関の扉を開けると、内部のコミュニティスペースで数名の女性がお喋りをしていました。

事前の連絡で「セルフチェックイン」ということを聞いていたので、カウンターに置かれたインストラクションに従って手続きを進めようとしていると、スペースでお喋りをしていた女性の中の一人がおもむろに僕のところにやってきて「このファイルをとってください。お部屋に鍵がありますから。それから、毎日検温しないといけないんですよ」と言って、カウンターに設置されていた非接触型の体温計を使って、僕の体温を測ってくれました(36.4°でした)。

当然のことながら、この女性を施設の職員の方だと思った僕は、チェックイン予定時刻を大幅に遅れて到着したことを詫びました。コロナウイルスの影響で、公共交通機関に運休が生じていたのです。

「わたし、ここの職員じゃないんですよ。杉原さんと同じ、お客さんです」。その女性はそう言って微笑んで、その後ろでことの成り行きを見ていたその仲間と思しき女性たちも、その言葉を合図に一斉に笑ったのでした。

僕は4年前の秋に日本を出てから一年間、バックパックひとつを担いで世界を旅して回っていました。約一年間旅をしていたので、宿泊先はホステルやゲストハウスなどのいわゆる「安宿」とよばれるところでしたが、僕が世界中で経験したゲストハウスの、そこに集う世界中の人たちの持つ親密さや温かさが、この伊豆下田の「LivingAnywhere Commons」にはある、そんな気がしました。

ワークスペース

LivingAnywhere Commons伊豆下田は、働くための「ワークスペース」と宿泊用の施設が物理的に離れています。これは、いわゆる「在宅勤務」を経験したことのない僕にとってありがたいことでした。生活の場と仕事の場が完全に一体だと、プライベートと仕事の境界線を上手く設けることができないんじゃないだろうか?という懸念をどうしても拭うことができなかったからです。

といってもそのワークスペースは、LivingAnywhere Commons伊豆下田から徒歩2分ほどの場所にありますので、アクセスには一向に不自由しません。もともとは蔵があったという開放的な空間である「NanZ VILLAGE」の、特徴的なオープンテラス席を囲むように設えらえたコンテナの一角を、LAC会員用のワークスペースとして利用することができます。

家から徒歩2分のところにある、海から近い、見晴らしのいいオープンスペース。これが自分のオフィスになる、というところを想像してみてください。なかなか素敵なことだと思いませんか?

事実ここでは、入社以降かつてないくらい仕事がはかどりました。寝姿山や下田富士といった、伊豆の特徴的なランドスケープを形作る山々の緑が目にとても心地良い仕事場で、生産性を論じるのはある意味「野暮」というのもなのかも知れません。

それでもその野暮を論じてしまいたくなるくらい、滞在中の僕は、集中して作業に専念することができました。

スペースでは他にも何名かの方々が、東京の新型コロナウイルス感染症から逃れるかのようにここにきて仕事をしています。そして、そこでは自然と交流が、会話が生まれます。

そんなワーキングスペースは、それぞれ特徴的なインテリアで彩られたスペースが壁で仕切られて複数に分かれています。滞在中は気分を変えて、なるべく色んな場所で作業するようにしていました。個人的には下の写真の部屋が、僕にとっては集中して仕事に取り組むことができるペースだったので、そこをメインに、色んな場所で作業をしました。

壁のパステルカラーが印象的な部屋では、都内のWeb関係の会社に勤務していて、現在テレワークをするために伊豆に来たという女性二人組とよくお喋りをしました。集中してものを書いたりしたあとに、5分10分程度誰かと話すというのは、頭の中がリフレッシュされ、集中力も回復してゆきます。

どの部屋も、Wi-Fiその他、テレワークに必要な設備に過不足はなく、扉を開けて外に出れば、海のかおりと山々の緑が目に優しい開放的な空間で、ここに来てよかった、と思わなかった日は一日もありませんでした。

レジデンス

一方、宿泊先となる元造船会社の4階建ての社員寮は、開放的な一階のスペースが人々が集まる交流スペースとしてのラウンジになっていて、2階から上が宿泊のための施設です。

長く旅をしていた時の習慣で、僕は新しいゲストハウスにチェックインした時はまず「キッチン」をチェックします。調理器具や食器類は揃っているか、キッチンのキャパはどれくらいで、どれくらいの料理ができそうか?それによってスーパーで購入するものが「食材」になるのか、加工食品になるのかが変わりますし、それはそのまま滞在中の生活費の多寡に直結します。

ここLivingAnywhere Commons伊豆下田のそれは、過不足なく、必要なものがきちんと揃っている印象で、自炊派にも満足行くものであるように感じました。ただ、ここは伊豆半島の先端。外を歩けば海鮮料理のお店や居酒屋といった飲食店には事欠きません。

居室は洋室・和室が用意されていて、僕は床に座ることのできる和室を選びました。6畳程度の和室にはクーラーがきちんと備え付けられていて、プライバシーは完全に守られており、このクオリティの宿泊施設に月額2万5千円で宿泊できることが少し信じられず、「追加の料金が発生したりはしませんか?」と事務局に問合せを入れたくらいです。

追加料金は、歯ブラシやタオルなどのアメニティや、シーツを利用する際の費用負担が1セット500円、それから2階のミーティングスペース(会議室)の利用時に発生するくらいだったようで、共同のシャワー室も無料で利用できます。「働く・住む」ための施設がこのクオリティで整っていて、しかも料金が極めて安い。

「僕たちの生活を根底からガラッと変えてしまうインパクトがある」。それが、僕がLivingAnywhere Commonsを利用してみて最初に抱いた印象で、それは日を追うごとに、抽象が確信に変わっていくように、僕には思われたのでした。

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