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三枝善貴さん
20代

ふるさとで通い始めたコワーキングスペースが、活動の幅を広げる起爆剤になりました―地元で突破口を見つけたフリーライター・編集者の三枝善貴さん

オンラインからオフラインへ、受注スタイルが変化した3年間
私はフリーライター・編集者として活動しており、普段はWeb制作におけるコピーライティングや、オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングのお手伝いなどに携わらせていただく機会が多いです。業務は基本的にオンラインで完結するものが多いですが、近隣であればオフラインで取材や打ち合わせをおこなうこともあります。

現職については、元々、出版社や編集プロダクションに勤めていた経験があるわけではなく、副業としてスタートしました。駆け出しの頃はライターとして強みとなるような経験もありませんでしたので、オンラインのコミュニティやビジネスマッチングプラットフォームを活用して受注する案件が大半でしたが、最近では多くの方の支えもあり、地域での交流を通じて出会った事業者様から案件をいただく機会も増えています。
運命的な出会いを感じた場所で、孤独感から解放されました
お恥ずかしい話ですが、ライターを始めるまでの私は職を転々としていて、地元である富士吉田市には、頻繁に出入りを繰り返しているような状況でした。個人事業主としての活動を始めた当初も神奈川県を拠点にしていたのですが、家庭の事情で実家に戻ることになり、現在は地元のある山梨県を拠点とした生活に落ち着いています。

地元に戻ってからしばらくの間は自宅で仕事をしていたのですが、職業柄、テキストコミュニケーションのみで進行する案件も多く、次第に会話もなくひとりで黙々と仕事をする現状に危機感を覚えるようになりました。そんな折に見つけたのが、「ドットワーク富士吉田(以下、ドットワーク)」です。現職でなければ知らなかったであろうコワーキングスペースという存在に加え、私が富士吉田市へ戻ってきた年にできた施設というタイミングの良さに感激し、何か運命のようなものを感じました。
自由に動ける快適さと、自分だけの空間を求めた末の折衷案
ドットワークの月額会員となってから約1年半が経ちましたが、実は、契約前に半年ほどドロップイン利用で通っていた時期があります。ワークエリアに限らず、テラスや黒板ルーム、イベントエリアなど、施設内はどこでも快適に作業ができる環境ということもあり、色々な場所の使用感を試してみたかったからです。

元々、ひとつの場所に落ち着いていられない性格なので、一定の秩序はありつつも、好きな場所で自由に働ける開放感に惹かれて月額会員プランの契約を決意しました。施設内の至る所で作業をさせていただきましたが、外で仕事をおこなうのであれば、コンプライアンスや人の目を気にせずに集中できる環境が重要だと考え、私が最終的に選んだのは「個室ブースプラン」です。
ハード面・ソフト面ともに充実した理想的なワークスペース
平日の昼間は基本的にドットワークの個室ブースで作業をしていますが、最近は昨年末にオープンしたドットワークの姉妹施設である「.work ANNEX(以下、ANNEX)」で仕事をする日も多くなりました。個室ブースとは対照的に、開放的な空間設計となっているため、仕事の内容やその日の気分に合わせて使い分けています。

個室ブースは集中したいときに便利なのですが、私は引き籠ってしまいがちなので、他の施設利用者の方との交流も挨拶程度になってしまうことが多いです。その分、ANNEXで作業をしているときには、顔馴染みの方と歓談したり、新しく出会った方にご挨拶をさせていただいたりと、自然とコミュニケーションが生まれることが多いかもしれません。好みに応じて使い分けられる作業環境はもちろんですが、ひとりで活動している身としては、こうした交流の機会が日常的にあることは、精神的にもビジネス的にも助かっています。
交流イベントでの出会いが、ビジネスを加速させるきっかけに
ドットワークに通い始めてからというもの、最も大きな変化は仕事の幅が広がったことです。私の場合、普段の施設利用時より、ドットワークが主催する交流イベントへの参加時に、ビジネスにつながる出会いが多くあったかもしれません。実際に、ドットワークでの出会いをきっかけに、日常的にチームを組んでお仕事をさせていただけるようになったご縁もいくつかあります。

ありがたいことに、こうしたご縁のおかげで、それまでの主戦場であったWeb業界に加え、少しずつ広告業界のお仕事にも携わらせていただけるようになりました。以前までは案件の担当者と直接会う機会も少なく、ひとりで作業をしているような心象でしたが、地域の事業者様と一緒にひとつの成果物をつくりあげる経験を経て、いまではチームで働くことの楽しさや専門職としての自身の役割を強く認識しながら働くことができています。
仕事の受発注という形で、この場所に恩返しがしたい
正直、割と最近まで閉鎖的なイメージのある地元があまり好きではありませんでしたが、ドットワークに通うようになってからは、ふるさとについて前向きに考えられるようになったと思います。この仕事、この時代、そしてこの街でなければ巡り合えなかったご縁を重ねて視野が広がり、今では地元の魅力を心底から理解できるようになりました。

また、ドットワークで出会った方から案件をいただくだけではなく、反対に私の作業をお手伝いいただくこともあります。牛歩の如きスピードではありますが、今後もこの場所で受けたご恩を仕事の受発注という形でお返しできるように精進していきたいです。